レポート

rural 2017 BANANA TOUR REPORT

ruralへのBANANAクルーの旅は今年で4回目、今年は新たに手に入れたツール、キャンピングカーで新会場内山牧場キャンプ場へと乗り込んだ。

キャンピングカーの旅はパーティに向かう道中から車内でカタルタやトランプなどで盛り上がりながらまさに「パーティは始まっている」という風情でスタートした。

会場に到着したのは初日の夕方。OPEN AIR STAGEではSolarがサイケデリック感がありながらも気持ちのいいハウスを鳴らしている。

そんな中我々はテントやタープなどをたて、早速焼きそばなどを作り自然の中で過ごせる喜びをかみしめた。

そうこうしているうちにOPEN AIR STAGEではBatuやFelix Kのベースミュージックやディープなテクノを織り交ぜたDJが終わり、Roly Porterのインダストリアル感もありながらVex’d時代とはまた違った深いサウンドのライブが行われていた。

そのライブが終わると今パーティのヘッドライナーGASが登壇。セッティングに少々時間がかかったようだが、ruralでは初の試みとなるオーディオヴィジュアルセットということや山頂近くの会場ということもあり麓から吹き上げる風が影響したのであろう。

GASのライブが始まると会場には濃い霧が立ち込め、会場全体を包み込むGASのアンビエントサウンドと森の中の木々や草木などをサブジェクトとしたオーガニックな映像をより一層印象深くし、我々をサイケデリックな感覚へと誘った。

GASのライブが終わると踊り足りない我々は小休憩の後、INDOOR STAGEへ。BANANAでもインタビューを行ったことのあるKo UmeharaのDJへと向かった。

INDOOR STAGEに着くとそこは熱気で満たされ、Ko Umehara独特の集中力が感じられるミックスでフロア全体が一体感と多幸感に満ち溢れていた。

Ko UmeharaのDJを堪能した後はオートキャンプエリアまで戻って来ると先ほどまでの濃い霧は嘘のように晴れ渡り、足元には雲海、見上げれば東から空をピンクに染め上げる朝焼けと、自然の素晴らしさをこれでもかと見せつけるかのような圧倒的な景色が広がっていた。

2日目目覚めるとこの旅の目的の一つ「地元の食材」と「地元の名湯」を求めるため買い出しへ!

7/8にグランドオープンした佐久市の出来立てホヤホヤの道の駅「ヘルシーテラス佐久南」で地元の野菜や蓼科牛を買い求めた。

お昼にはせっかく長野へ来たんだから蕎麦!ということで地元の名店「磊庵はぎわら」に行くことに。

浅間山の伏流水でいただく「水萌えそば」や佐久の郷土食である「雉(きじ)そば」など東京では味わえない佐久ならではの蕎麦をいただいた。

その後会場へ戻る道すがら訪れたのはこの旅のお目当ての温泉「初谷温泉」。日本秘湯を守る会の提灯もぶら下がるこちらの宿で温泉に浸かることに。

お湯は湧出量が少ないことや源泉の温度が低いこともあり加水加温されているがとても素晴らしいものだった。

源泉は飲用もでき胃腸病や多くの鉄分が含まれているため貧血にも効果があるようだ。強い鉄の香りと炭酸感のあるもので興味のある方は是非試していただきたい。

会場へ戻ると手に入れた食材でBBQ!地元食材(トウモロコシ、ニジマス、ネギ、豚肉)などをメインにみんなで舌鼓を打った。何と言っても自然の中でのBBQほど体を喜ばせる食事はないだろう。

もちろんBBQや温泉ばかりがこの旅の目的ではない。

2日目もENA、ASC、Wata Igarashiと素晴らしいDJを堪能した。そしてWata Igarashiの後を引き継いだのは初日のGASに続く今パーティの本命の1人Svreca。4時間にも及ぶセットは刻々と変化する会場の天候までをも操るようでサイケデリクスと疾走感のあるテクノも織り交ぜフロアのオーディエンス達を別世界へと連れていくようだった。

そして、Lena Willikensへとバトンタッチするとフロアは一気に彼女のグルーヴへとスイッチする。安定したグルーヴをキープしながらも様々なトラックでフロアを躍らせ続けていた。(もちろん我々もその一員だ)

LenaのDJも終わりを迎える朝8時ステージに登壇したのは御大DJ Nobu。GASやSvrecaはもちろんのこと今回のruralというパーティは山の天候を完全に味方につけていたと言えるパーティだったがDJ Nobuの時間帯もしかり、このパーティを締めくくるにふさわしい真っ青な空と照りつける日差しでフロアは歓喜の声とダンスで最高の瞬間を迎えていた。

DJ NobuのDJが終わり我々は夏の暑いパーティの定番「そうめん」を楽しんだ後は、帰り道でもこの旅を楽しみ尽くそうと温泉「芹の湯」へ立ち寄った。ここの温泉も最高。3日間の疲れを一気に洗い流してくれるようなお湯だった。

そして最後に立ち寄ったのは中華料理店「一番」。たまたまこの店に寄ることになったのだが、聞いてみるとなんと創業50年、しかもこのお店の餃子の味を伝承していくために国の制度「地域おこし協力隊」で移住してきた方がこの店の弟子となっているというのだ。(町全体で守りたくなる味の餃子とはなんと素晴らしいことだろう)

最高の餃子と下仁田名物「下仁田カツ丼」や「焼肉丼」などをいただき最高のパーティを締めくくった。

今年のruralも自然や地元食材、名湯、地元の名店の素晴らしさを堪能したパーティになった。

これまで1,2年ごとに会場を変えて来たrural。今年の内山牧場キャンプ場という会場は濃霧、驟雨、晴天と様々な表情を見せてくれたが、他パーティと比べても近年稀に見る好ロケーションと言えただろう。

先にも書いたが天候を味方につけたというのも今回のパーティにおける重要なポイントの1つだ。

今回このパーティに参加した誰もが来年もこの場所でruralという素晴らしいパーティが開催されることを望んでいることを疑う余地はないだろう。

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