レポート

35万人が熱狂したADE2014の記録 ~Vol.02~

アムステルダムダンスイベント(以下、ADE)のオフィシャルイベントの中で、唯一の日本人オーガナイズによるパーティー「Sunset Sushi Session presents Space Jam」は、レーベル運営も行っているWakyo&VASTプロデュースによるもの。

コンセプトはダンスミュージックxWASHOKUで、海外のゲストアーティストを招致し、日本人シェフによる寿司のケータリングを用意。昨年同様に寿司と共に多種多様な日本酒も用意され、日本が持つ文化、おもてなしを音との融合で表現していた。

今回、2014年FujiRockにRovoと競演したイギリス人テクノ・ユニットSYSTEM 7、UKダンスミュージックの至宝A GUY CALLED GERALDがゲスト出演となった。A GUY CALLED GERALDのプレイ中は、第一線のアーティストが持つオーラとサウンドで、フロアの空気が変わって行く様子を肌で感じられた。

A GUY CALLED GERALDとSYSTEM 7がセッションを行う奇跡的な場面があったが、こうゆうミラクルが起きるのがADEなのである。

ヘッドライナーSYSTEM 7のラストは、アンコールの声に溢れ、この時間をもっと共有したいという雰囲気に包まれていた。私自身もこの時間がもっと長く続いて欲しいと心から願った。昨年よりもさらにステップアップしたWakyo&VASTレーベルの活動は、今後更なる発展を遂げることだろう。

そして、撮影最終日を迎えた。私が一番心待ちにしていたイベント「Hard Dance Event」が行われるHeineken Music Hallに乗り込んだ。オランダ発祥の音楽であるHardStyleのオールスター集結と言えるイベントで、総勢12のHardstyleレーベルが集い、一つのイベントを作り上げていた。

Hardstyle好きとしては並々ならぬ思いで現場にいた。会場は約1万人規模の大ホールと、1,000人規模の中ホールの2ブースに分かれており、大ホールでは、異次元なライティングと炎、そしてアンセムと同時に歓声がこだまして会場自体が揺れるというものすごい盛り上がりを見せていた。中ホールは、DJとオーディエンスの距離も近く、一体感を感じる事が出来、メインステージと遜色がない盛り上がりをみせていた。

余談になるがHardstyle好きの男達は一様に上半身裸となり、自分の強さを鼓舞しながら踊るという文化がある。世界一身長の高いオランダ人が、爆音で踊る様は是非、日本人のパーティーフリークにも体験してもらいたい。また、女性からの人気も非常に高く振り返るぐらいの美女達が、セクシーな格好で髪をふり乱して踊っている。

私は個人的にもHardstyleのオーディエンスが大好きである。肩車をしてくれるマッチョな男や、ハートマークを作ってくれた女の子、一心不乱に踊る男達。なにより私がオランダに来てからHardstyleの虜になり、愛してやまない音楽なのである。

私はこの場に立ち会えた喜びで、感動のあまり号泣してしまい、終止ファインダーがぼやけながら撮影をしていた。Hardstlyleにはインパクト、喜び、感動が山ほど詰まっている。日本でもこの音楽が広まって欲しいと切に願いながら、今後もHardstyleを追っていこうと思う。

今回の撮影、レポートを終えてもまだ感動の余韻が続いている事を心から感じた。一生に一度の体験をしたいという日本のパーティーピープルには、2015年のAEDに是非参加して欲しいと願っている。間違いなく素晴らしい体験が出来ると自負している。

オランダと日本は文化、人種、言葉は大きく違う。だが音楽という愛すべきものが「音楽と人」また人種を越えて「人と人」を必ず結びつけてくれることを強く感じた5日間だった。

このADEというダンスミュージックの祭典は、今後も私達に感動を与え続けてくれるだろう。

Photos & Text by Atsushi Harada

Coordinate by VAST, Wakyo from Amsterdam

Edit by Kana Miyazawa

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