コラム

withコロナ時代の新たな旅行の形「マイクロツーリズム」とは〜地域の魅力を再発見する安心安全な旅行へ〜

新型コロナウイルス感染症の影響はいまだ続いており、地域経済においても大きなインパクトを与えています。

特に、春先から訪日外国人などインバウンドを中心にした旅館や観光地においては、訪れるお客さんは減少し経営面においても大きな痛手となっています。

国内観光においては、春先の緊急事態以降、Stay Homeの推奨のもとテレワークやオンライン会議が常態化し、ビジネスシーンにも大きな変化が訪れました。「新しい生活様式」のもと、帰省や旅行を控えるなど県を超えた遠出の旅行もはばかれるような状態が続いています。一方、外出自粛による巣ごもり需要や在宅で楽しむ方法を模索する人が増えたという傾向もあります。

新たな旅行の形「マイクロツーリズム」とは

そうしたなか、7月22日以降から政府によるGo To トラベルキャンペーンがスタートし、国内旅行の需要喚起のための取り組みが行われ、10月からは当初対象外だった東京の出発、目的地の旅行もGo To トラベル適用となったことで、少しずつ国内旅行の需要が回復傾向になりつつあります。それを支えているのは、ひとえに、旅行者らによるマスク着用や定期的な消毒への意識、そして飲食店や観光施設、宿泊施設らによる感染防止対策の徹底によって、多くの人が安心して旅行できる環境になっていることは間違いありません。

とはいえ、以前、インバウンド観光の需要が見込めないなか、そして感染拡大防止に気をつけながら旅行をいかに楽しむかというのが、私たち旅行者もそうですが、旅行を企画する側にも求められています。

長期化するwithコロナ時代における新たな旅行のあり方として現在注目されているのが「マイクロツーリズム」です。

マイクロツーリズム、域内観光とも呼ばれているこの考えは、自宅から1時間程度など、比較的近距離の場所への旅行で、日帰りか1泊程度の短めの旅行です。なぜ、こうした旅行が注目されているのでしょうか。

感染拡大防止による近距離旅行の需要

その一つが、マイクロツーリズムという近距離旅行によって、感染拡大防止、および比較的感染リスクを軽減しながら旅行できるという点があります。多くの旅館や温泉地などは、比較的遠方の人を迎え入れ、それまでの生活や環境では味わえないようなある種の非日常的な体験を提供することに重きがありました。

しかし、遠方の人たちが多く集うということは、現在のwithコロナ期においては感染拡大につながる恐れがあります。withコロナ期においては観光で感染を広げない、かからない、というのは大きなポイントです。そうした時に、近隣への小旅行は、感染リスクを軽減しながらも、普段とは違った体験を得やすく、日常の疲れを癒やしたり家族で自然を満喫したりと、安心して様々な体験を得れる旅行といえます。

地域の魅力の再発見

二つ目は、マイクロツーリズムを基軸に、近隣や地元中心に足を運ぶことが、地域経済そのものへの活性化につながるだけでなく、地域の新たな魅力や価値を深く知るきっかけになれるというものがあります。

新型コロナウイルスをきっかけに、普段は都心部などオフィスへの出勤をしていた人が、地元の商店街や地元の飲食店に足を運ぶようになった、ということも多かったのではないでしょうか。案外、自分の生活圏の近くや地元の商店街をしっかりと巡るのは、普段、会社勤めなどをしている人にとっては、改めて新鮮に感じたかもしれません。

また、地元の飲食店などが新型コロナウイルスの影響で経営危機となった時に、積極的な買い支えをする動きがでてくるなど、飲食店や商店にとって、いかにファンを獲得するかは大きな鍵となります。いままでのファンだけでなく、地元でこれまで接点のなかった層に対してもアプローチすることで、新たなファン獲得やつながりが生まれてきます。

地域の博物館や美術館、他にも、地域の文化体験コンテンツなど、地域の特色や個性を活かしたアクティビティを、これを機会に体験した人も多かったかと思います。マイクロツーリズムでは、こうした地域資源や地域の文化や歴史、芸術関連の体験へ目を向けるきっかけとなり、地域の体験機会や交流による、新たな気づきを得ることで、改めて地域の特性を発見したり、地域への愛着を高めるという効果があります。

豊岡市で開催されたナイトマーケットの様子

地元商店街なども、地域の人たちを中心に、特に屋外を中心にナイトマーケットなど三密を避けながら新たなイベント企画を打ち出すなど、新たな取り組みも生まれています。

従来の観光は”観る”ことに重点を置いたものが多かったかもしれませんが、マイクロツーリズムでは、イベントやスポーツ、食、能、文化、芸術など、”体験型観光”へのシフトも起きていると言われています。地域活性を担う人や宿泊施設、観光施設を運営している人たちも、こうした地域資源を活用して、改めて地域住民や近隣住民の人たちが、地域の価値や魅力を再発見する機会にしてみてはいかがでしょうか。

関係人口が生み出す新たなつながり

三つ目は、マイクロツーリズムを機会に、地元住民、地域行政、民間企業、地域金融機関、NPOなど、様々なセクターが横連携を図ることで、地域の魅力向上や観光基盤の充実化、新たな観光企画の開発など、今後、新型コロナウイルスが落ち着き、インバウンド観光が戻ってきたことを見据えた、投資や開発の時期とすることができます。そこには、二つ目の特徴でもあげたように、地域住民らが、地元の観光資源や文化資源に対する理解や愛着を深めることによって、今までにない新たな方法を生み出すきっかけにもつながります。

これは、地元住民だけでなく、近隣住民や隣接県の住民などとの交流も深まり、いわゆる、「関係人口」を高める取り組みでもあります。地域との関わりや愛着を持った人が増えることは、また新たな新型コロナウイルスに変わる危機的状況においても、買い支えてくれるファンがいることは経営的にも大きな支えになりますし、歴史ある名店や地元の名物店であればあるほど、そうした地域の文化の象徴をみんなで支えることが、結果として、地域の魅力を高める意味合いもでてきます。

マイクロツーリズムは、旅行者にとって、そして飲食店やホテル、旅館側などの施設側にとっても、新たな旅行のあり方を通じて、地域の魅力や文化をともに体験・提供する機会となり、そこから、地域の新たな楽しみ方や価値を再発見する機会になるといえます。

Go To トラベルがすでに始まるなか、こうしたマイクロツーリズムによって地域を巡る旅行をしてみるのはいかがでしょうか?

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